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体は「ちくわ」構造。腸の中は体の外側!?

肌や髪と腸との関係を考えるとき、体の構造から捉えた重要なポイントがあります。それは、私たちの体は「ちくわ」構造だということ。いわば中心がくり抜かれた筒の形で、体の中だと思っていた口、食道、胃、腸といった「食べ物が通る道」、つまりちくわの空洞部分は実は体の外側なのです。 ちくわの表面は皮膚表面の上皮細胞である角質層にあたります。ちくわの身の部分と外界を区別する境目です。一方、空洞部分の表面は腸壁を含む消化管表面を覆う上皮細胞の粘膜にあたります。皮膚も腸壁も体の内部と外界を隔てる境界なのです。 ヒトが誕生するとき、最初に作られる器官が消化管です。卵子と精子が受精して球体となった受精卵の表面が内側に入り込み、入口を残して球体の内部に空洞を作り、反対側に出口ができて口から肛門を結ぶ管になっていきます。体が形成される過程をみても、腸壁と皮膚はつながっているのです。 ひと続きの腸壁と皮膚は、非自己から自己を守るという同じ働きをしています。これが免疫バリア機能です。 皮膚の表面は角化細胞が何層にも重なった角質層の皮脂やセラミドなどの成分によるバリア機能によって、外からの病原菌や化学物質の侵入を防いでいます。腸壁もまた皮膚と同様にバリア機能を担っているのです。

ちくわ構造とは

人間の体は「ちくわ」構造