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便秘で肌荒れが起こるわけ

「便秘で肌が荒れる」と感じている女性は少なくありません。ある化粧品・健康食品メーカーが行った調査でも、便秘の人は乾燥やニキビ、吹き出物などの肌トラブルが多いという結果が示されました。いったい便秘と肌トラブルにはどのような関係があるのでしょうか。

便秘になると悪玉菌が活発になり、彼らの代謝によって毒素が産生されます。なかでも「フェノール」という毒素が皮膚のくすみや乾燥を引き起こすことが分かってきました。腸内で産生されたフェノールが血液に吸収されて全身に行きわたり、表皮細胞の正常な分化(ターンオーバー)を乱すことによって肌トラブルを引き起こしていたのです。通常、悪玉菌が産生する毒素は肝臓で処理されますが、フェノールは肝臓よりも皮膚に多く蓄積することがわかっています。便秘と肌荒れの関係は、腸内環境の悪化によって産生されるフェノールによるものだったのです。

肌荒れのサインが出ると、私たちの体では抗炎症作用をもつ副腎皮質ホルモンが分泌され、肌トラブルを防ぐように働きます。いわゆるステロイドホルモンです。このステロイドホルモンのおかげで肌は健康な状態を保っているのです。しかし、腸内環境が乱れて便秘などになると、腸と他の臓器をつなぐネットワークも正常に働かなくなってしまいます。そして、皮膚の異常を感知してそれに対処するようにステロイドホルモン分泌の指令を出すなどの機能にも支障が出てしまうのです。ステロイドホルモンが正常に分泌されないと肌荒れは進行し、赤みや炎症までも引き起こしてしまいます。肌トラブルを起こさないためにも、それを悪化させないためにも、便秘の解消は非常に重要なのです。