その健康情報は本当に正しい?
興味深い研究結果があります。「健康に良いとされる食べ物」が実は体の不調や病気をもたらしているとある医師が発表して注目されました。「グルテンフリー」という言葉を聞いたことがおありでしょうか?グルテンは小麦やライ麦に含まれるタンパク質で、パンやパスタ、うどん、焼き菓子など身近なものに含まれています。このグルテンに対して耐性がない(グルテン不耐症)、もしくは過敏(グルテン過敏症)である場合、小腸の粘膜の細胞間がゆるんでグルテンが体内に入り込み、炎症などを起こしてしまいます。このことから、グルテンを含まない食事を提唱するグルテンフリーが広まっていきました。
しかし、このグルテンは氷山の一角にすぎないというのです。植物が作り出す「レクチン」というタンパク質がさまざまな病気の原因であり、グルテンは数千種類もあるレクチンのなかの一種でしかない。そして、レクチンは小麦を中心とした穀物に含まれ、とくに全粒粉や玄米に多いというのです。健康に良かれと思ってあえて選んでいた全粒粉のパンや玄米が、じわじわと体を蝕んでいたのです。どうしてヒトの体に対して毒となるレクチンのような物質ができてしまったのか、それは植物の防御機能によるものでした。
植物には動物に食べられることで種を移動させて生殖地を広げるものと、そうでないものとがあります。動物に食べられることを前提としていない植物は、逆に動物に食べられないようにと毒性を発揮します。昆虫を含む動物が二度と食べようとしないように、生成した毒によって麻痺させたり病気にしたりするのです。これがヒトの体にも影響を与えているという訳です。これらの毒はアナフィラキシーのような急激な反応を起こさないため気付きにくく、長い時間をかけて免疫システムを混乱させ、体の機能を狂わせていくのです。今までの常識がくつがえる研究結果が日々発表されている一例です。