#美腸 #美髪 #美肌

染谷 太（そめや・ふとし）

パームスヘア 代表 東京原宿、NY、小笠原諸島などに「81」ブランドのヘアサロンを展開 パリコレクション、NYコレクション、東京コレクション等のヘアメイクハリウッド界のヘアメイク

国内外のコレクションでヘアメイクの仕事をする中で、私はさまざまなモデルさんの肌を見てきました。実はきれいな肌のモデルさんは、高級な化粧品を使っているわけではなく、食事の内容がシンプルなんです。体調管理や体形維持はモデルさんの仕事の一部ですから当たり前かもしれません。また、寒暖差のある地域のモデルさんはひときわ肌のキメが細かくなめらかだと言えます。気温・湿度の急激な変化や紫外線から体を守るために皮膚の層が厚くなるため、肌に弾力があって炎症が少ないのです。このような美肌は化粧品で手に入れられるものではありません。

ヘアメイクにおいて、ファンデーションを塗る前に化粧水と乳液をしっかり叩き込むというプロセスがあります。長時間メイクを持続させるために、肌の表面をエマルジョン化（乳化）し、内側から水分や油分を出させないようにするのです。こうしたテクニックによって、ファッションショーなどで求められる一時的な美しさを実現することはできます。しかし、結局はベースとなる潤った美肌には、高級な化粧品よりも地産地消の食材や加工の少ないシンプルな食材がベストだと思うのです。 もう一つの美しさの要素に「自然美」というものがあります。実はこの自然美というのが一番むずかしい。私は自然美は造るものだと考えています。たとえば、「自然な素肌」は何も手入れしていない肌のことではなく、自然に見えるように造るものです。手を加えない髪は自然体だから自然美かというとそうではなく、髪もナチュラルな仕上がりになるように造っていくものだと思います。今、グレイヘアという選択肢をする方も少なからずいらっしゃいますが、ただ白髪を染めないのか、グレイヘアをファッションとしてとらえて化粧や洋服のコーディネートも含めて造っていくのかで違いますよね。 健康というのも自分で意識して造るものだと思います。そのためにもっとも気を付けたいのが体に入れる食べ物でしょう。私も日ごろ、自身の経験から美容室のお客様に腸の重要性をお伝えしています。腸の話をするといつもすごく盛り上がってしまい、いまや誰しもが関心を持つトピックだと感じています。

腸内細菌というと興味深い話を聞いたことがあります。日本人が世界中で賢いと言われ、学問やスポーツの幅広い分野において優秀だと言われるのには、日本人の腸内細菌が優良であることが理由にあるという説です。実際、日本人の感性や技術、文化や慣習は、海外の行く先々で高い評価をされていると感じています。 スポーツは適度であれば体に良いですが、やりすぎると活性酸素が過剰に発生して一気に老けてしまうと言われます。そして、それはすぐに肌にシミやシワとなって現れます。さらに白髪も早く出始めます。酸化してしまった細胞をもとに戻すのは大変なことです。酸化する前に対策をしたいものです。